何かと別れを告げる日は、どうして眠れなくなってしまうのだろう。
音ゲーが苦手で、スクスタが出てから全く触らなくなってしまったスクフェスも、サービスを終了してしまうとやはり寂しいというか。
思い出したい時にエピソードが見返せなくなるのは寂しいし、不便ではあるので、心に穴が開きそうになる。
そして、今日を最後に降板となる、優木せつ菜/中川菜々役の楠木ともりさん。
その歌声に、その言葉に何度心を動かされた事だろうか。
楠木ともりだったから、優木せつ菜/中川菜々というめんどくさくて思想が強くて、それでいて強キャラで、大人気のキャラクターを演じることができたと言いきってしまってもいいほどに、パフォーマーとしての格が違う人だった。
とはいえ、そんなことを言っても過去をなかったことになんてできなくて。
楠木ともりは降板する決断をした。それはもう覆しようのない事実で。
いろんな気持ちとか、いろんな思いがあるんだろうけど、私たちは、それを受け入れることしかできなくて。
いや、受け入れなければいけないのだ。
だって、スクフェスがなくなる”いま”も、楠木ともりを見送る”いま”も、林鼓子を迎える”いま”も、これは全部僕らのストーリーなんだから。
他の誰でもない、私たちが選んで、私たちが歩いてきた道の先にある”いま”こそが、目の前にあるこのストーリーだから。
もしかしたら、別の未来だってあったかもしれないから。
「ダンスがだめならせめて歌だけでも」なんて言わなければ、「虹ヶ咲もう終わりでいいよ」って言ってれば、もしかしたらずっと優木せつ菜/楠木ともりのままだったのかもしれない。
虹ヶ咲なんてほどほどにしか応援しなくて、スクスタもアケフェスも適当に放置して、ずっとμ‘sとAqoursだけのスクフェスに閉じこもっていれば、もしかしたらサービス終了なんてしなくて、ずっとスクフェスのままだったかもしれない。
「やめないで」って署名活動でもしていれば?矢野妃菜喜と楠木ともりの立場が逆だったなら、役を交代していたなら、もしかしたら今日は別れの日じゃなかったかもしれない。スクフェスシリーズもほどほどに続いて、メインシリーズの裏で虹ヶ咲が細々と続いて、来年ぐらいに終わりを迎えるような、そんな感じの道だったら、”いま”は変わったのかもしれない。
でも、そうじゃないでしょう?
スクフェスシリーズが大好きだったのも、虹ヶ咲を応援していたのも、楠木ともりにステージに立ってほしかったのも、全部全部私たちの選択。私たちが決めて、私たちが歩んできた道だから。
スクフェスも、優木せつ菜も、過去の想い出にしないこと、確かな”いま”にすること。それを選んだのは私たちだから。これは他でもない、私たちが決めたことだから。
これは私たちの選択でつかみ取った”いま”だから、この別れもきっと、私たちの選択で直面することになった”いま”、私たちが望んだ未来の先にあった”いま”なんだ。
他の誰でもない私たちこそがスクフェスを終わらせ、私たちこそが楠木ともりの決断の理由となり、そして私たちこそが、そんな”いま”を積み重ね、2023年3月31日という”いま”を迎えているのだ。
そんな”いま”も、そしてこの先の未来にも、「スクフェスの終わり」「楠木ともりの降板」という歴史は残り続けるし、そしてそれ無しにその先の未来は語れない。
今までだってそう。スクフェスの終了と、楠木ともりの降板。この2つに直面する事は、きっと私たちの在り方を大きく変えることになったから。
少なくとも私は、ユニットライブは配信参加の予定だったから、もしかしたら現地にいなかったかもしれないし、ブログだって書いてなかったかもしれない。
だからこそ、例えそれが別れであったとしても、その別れがなければ”いま”の私たちじゃない。
もしスクフェスが終わってなかったら、きっと大好きなエピソードを見返して保存したりしていない。もし楠木ともりの降板がなかったなら、A・ZU・NAの曲をそんなに聴きこんでないし、『Break The System』のことを好きになってない。林鼓子さんとも出逢ってない。
そんな私、今の私じゃない私を想像するとすごく寂しくて。今本当に大切にしているものが、大切じゃない私を想像すると悲しくなるほど寂しくて。
だって、”いま”の私は、他でもないこの2つの別れに直面している私だから。この別れがなきゃ私じゃない。この別れがなきゃ、”いま”の私の先にある未来もない。
スクフェス2だって、東京ドームだって、OVAだって。まだまだ楽しみなこと、抱きしめたい未来は、全部この別れの先の未来で待っているから。
だから私は、だから私たちは、この駆け足で2度とは来ない愛おしい季節を、目の前に広がるあと少し見ていたい景色を、「いまが最高」って抱きしめながらその先のミライへ向かうしかない。
それは残酷で、苦しくて、それでいて美しくて素敵で、どうしようもないぐらいラブライブ!らしい”いま”なんだと思う。
そして、そんな今までの道と、目の前にある”いま”を、もっともっとかけがえのないものにしたいから、絶対に最高のミライに繋げたいから、後悔なんてしたくないから
「走れ 全力で」
って、ラブライブ!はいつも言ってるから。
1stで、大西亜玖璃を筆頭に他メンバーが楠木ともりに敗北して、その後リベンジを果たせていないことも、私たちがずっと虹ヶ咲が大好きで、優木せつ菜が大好きでだったことも、スクフェスから生まれた物語がいまこうしてたくさん展開されてきたことも、絶対に後悔したくないから。
スクフェス2をプレイしながら、東京ドームで虹ヶ咲を一番近くで応援しながら、「いまの僕らでよかった」って、心の底から思いたいから。
なによりも、せつ菜と同じように、嵐珠は元から、歩夢は『Break The System』で、愛は楠木ともりの虹ヶ咲最後の作品であるスクスタ49章『世界は謎で満ちている』で、自分の望む世界を自分の手で作り上げることを誓ったから。
同じ2年生として、私たちが作る世界は”いま”目の前にあるこの世界なんだから。
私は歩夢の幼馴染で、虹ヶ咲の主人公だから。
涙とGood-Byeしなければならない縛りプレイを科せられ、すべてを受け入れ、かけがえのないものとして抱きしめるような愛が必要な人ばかりが推しになってしまっているから。
だからこそ、私は4/1からも責任を持ってずっと一番近くにいるので、みんなもココロの準備ができたらはやく追いついてきてください。
新しい未来で先に待ってます。