#てつがくのドンカラス

それでは皆さん元気よく!不意打ち追い討ち?桜内!得意な技は?タイプ不一致!

「歌唱メンバー変更曲」を初代から見る 【104期リンクラ】【西木野真姫】 

 先日、104期『Dream Believers』の視聴動画が公開されました。

 

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 既存の楽曲の歌唱メンバーの違うバージョンというのは、今まででも何回か登場してきました。

 

 見知っている曲のはずなのに、何処か全然違う曲のように感じられてびっくりしたり、逆に正統パワーアップのように感じられて嬉しくなったり。

 バージョン変更にはそんな楽しみ方があると思います。

 

 では、そうしたバージョン変更は遡るとどこがスタートだったのでしょうか?*1

 虹ヶ咲で栞子が加入した時の『TOKIMEKI Runners』を想像する人が多いと思いますが、本当はもっともっと前、2013年まで遡ります。

 

 そう、西木野真姫ソロの『愛してるばんざーい!』です。

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 というわけで、本日は西木野真姫ちゃんのお誕生日です。

 おめでとう!!!!!

 

 

 さて、真姫ちゃんの誕生日付近にこういうイベントがあって気づいたんですけど、自分の推しって歌唱メンバー変更に関連しがちだなって。

 というか、特に真姫ちゃんと梨子ちゃんとアンズちゃん。

 

 というわけで、今回はその手のバージョン違いに関して、聴いた時の印象をベースにまとめてみました。

 

 

 

 

「同じ曲」が新しいバージョンに更新されていく

 単純にAバージョンの上位互換がBバージョンぐらいのイメージを持ってる曲。古い方を敢えて聴きたいとは思わないかな……って曲です。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 全体曲ほぼ全部

 ”ほぼ”なのは、2期10話「かすみん ワンダーツアー」及び、にじよん あにめーしょん1期 第12話「ピアノとスクールアイドル」で使われた、『Love U my friends (TVアニメ挿入歌Ver.)』があるからです。

 あの曲に関しては完全に場面に合わせて作り変えられていると思うんですけど、それ以外の楽曲は基本的にこのイメージです。

 

 虹ヶ咲はメンバー加入によるパート再編がほとんどなく、栞子ちゃんが加入した時も歩夢ちゃんのパートに加わるという形でした。

 だから、曲のイメージが変わったとか、別の曲になったとかそういう印象は全然なくて、順当にパワーアップしたな、と。

 

 シリーズでも特にRPGらしさが強い作品なので、仲間加入=パワーアップ以上の意味を作らないようにしているんじゃないかなと思っていて、実際まだ披露されていないオリジナルメンバー楽曲にも、「この9人ならでは」という、制約は感じられません。

 だからこそ、個人的には今更9人バージョンを披露する意味も、披露されることで得られる楽しみも特にないと思っていて、最新版が出たら普段聴きを最新版に変えるぐらいの認識です。スマホとかのアプデみたいな。

 「9人」「10人」「12人」であることが大事なんじゃなくて、「フルメンバー」であることに意味があるって感じの作品だと思うので、特に虹ヶ咲にはバージョンによる上下差はあると思ってますし、初期のバージョンを下位扱いしても特に問題ないんじゃないかと思ってます。だってゼニガメよりカメックスのが強いし。*2

 

 

スクールアイドルミュージカル

 文化祭バージョンの全員集合版を最強形態だと思っているため、ストーリーを振り返るとき以外は基本的に最終形態を聴いています。

 後夜祭に関してはまだ見られていないので、そっちの楽曲は一旦ノーコメントで。*3

 

 キャストが入れ替わることもあり、「誰が歌っているか」がたぶんそんなに重要じゃなくて、スクールアイドルなら誰でも歌える曲みたいなイメージがある曲が多いので、人数は多ければ多い方がいいですね。

 

On your mark 永遠のEuphoria

 このふたつも虹ヶ咲の全体曲と同じで、基本的に最新版にアプデされていく楽曲だな~と思います。声質とかキャラのバックグラウンドというよりは、「この学年がこのパートだからいいよね」という要素が強いのが、そう感じる主な要因でしょうか。

 

 また、ここからスタートするぞ!っていう気合とか、ようやく手にした幸福感だとか、この瞬間だけひとつになっていると感じるような陶酔感を、全員が声を合わせて歌っていることで演出してるという楽曲なため、基本的に人数が多い方が映えます。

 

 さらに言えば、これら楽曲は具体的なシチュエーションに紐づいていない楽曲だとも言えます。歌詞のメッセージや内容が状況や経験ではなく、その中で抱いた感情にフォーカスされており、またその感情も、ラブライブ!作品においてはいつでも抱きうるものです。

 活動の節目、ライブや一日のはじまりと終わり。ライグラで上振れているときや日常生活で頑張りたいとき、何かを成し遂げた時。

 様々なシチュエーションで私たちは位置についたりEuphoriaに浸ることができるのですが、そうした感情は特に歌い手が誰であるかどうかに関連しません。

 

 この2曲に関しては歌い手を選ばない曲だと思っているため、単純に人数の多いバージョンが好きだなと思っています。

 

 

旧バージョンがある事が曲の要素カウント

 基本的に聴くバージョンは新しい方で固定だけど、たまーに前のバージョンも聴きたくなる曲。

愛してるばんざーい!

 実際に聴いているのはアニメ2期13話『叶え!みんなの夢――』挿入歌バージョンなんですけど、やっぱりフルじゃないのもあって、通常版を聴きたくなる曲でもあります。

 しかし、それでもこのアニメ挿入歌バージョンを選ぶのは、1話で真姫ちゃんが1人でこの曲を歌っていた過去があるからこそのものだと思います。

 

 アニメ1話では、穂乃果はA-RISEと真姫ちゃんに対して夢中になるぐらいに惚れ込んでいます。真姫ちゃんとの出会いも、スクールアイドルとの出会いと同じぐらい大切なシーンなんですよね。

 そして、最終話で穂乃果が真姫ちゃんの伴奏でこの曲を披露する際、こうコメントしています。

 

送辞 在校生代表、高坂穂乃果

 

先輩方、ご卒業おめでとうございます!

 

実は昨日までここで何を話そうかずっと悩んでいました。

どうしても、今思ってる気持ちや届けたい感謝の気持ちが言葉にならなくて

何度書き直してもうまく書けなくて

 

それで気づきました!

私、そういうのが苦手だったんだって!

 

子供のころから言葉より先に行動しちゃう方で、時々、周りに迷惑もかけたりして

自分をうまく表現することが本当に苦手で、不器用で……

 

でもそんな時、私は歌と出会いました。

歌は気持ちを素直に伝えられます。

歌うことで、みんなと同じ気持ちになれます。

歌うことで、心が通じ合えます。

私は、そんな歌が好きです。歌うことが大好きです!

 

先輩、皆さま方への感謝と、これからのご活躍を心からお祈りし、これを送ります!

 

 つまり、穂乃果にとって、卒業式で3年生を送り出すときに抱えている気持ち、感謝と激励の気持ちを何よりも伝えることができるのが、この『愛してるばんざーい!』だったわけです。

 そう考えると、1話で穂乃果がどうして真姫ちゃんにたいしてあんなに惚れ込んだのかも分かりますね。スクールアイドルが歌で気持ちを伝えることができるものであることは、後続シリーズでもずっと描かれ続けているテーマです。

 ステージに立っていなかったとしても、穂乃果にとってあの時の真姫ちゃんはすでにスクールアイドルだったんです。

 そんなたったひとりでも歌うことを辞めなかった「スクールアイドルの歌」に、そんなスクールアイドルと出会った穂乃果が加わり、仲間たちが加わっていく。

 真姫ちゃんが1人で歌っていて、そして穂乃果が惚れ込んだ『愛してるばんざーい! (Prepro Piano Mix)』があるからこそ、13話での『愛してるばんざーい! (Piano Mix)』バージョンが好きなんですよね。

 

 アップデート前と後というよりも、13話のバージョンの中に1話のバージョンが含まれている、みたいな感覚です。

 だから、基本的に13話バージョンか通常バージョンを聴く曲なんですけど、たまに1話バージョンも聴きたくなります。

 

想いよひとつになれ

 まあそれはそう。

 なんというか、9人で歌えることって本当に幸せなんだなって思います。

 

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 ソロコレクションの梨子バージョン以降の音源がそうなんですけど、梨子ちゃんの歌声が入ることで曲自体に8人版だと存在しない音が入ってるんですよね。

 また、2年生の振り付けだけが2人バージョンから3人バージョンに変更されているのもいいなって思います。

 11話『友情ヨーソロー』でタイミングが合わずに練習していた部分は、実際の曲中では千歌ちゃんと曜ちゃんが背中からぶつかって反動でポーズを取るという振り付けになっているのですが、3人バージョンだと全員バランスを崩すような動きをしています。

 ここを3人がすごく笑顔で踊ってるんですけど、ぶつかってポーズ取るみたいなことは曜ちゃんと千歌ちゃんにしかできなかったんだということまで分かったうえで、「やっぱり3人だと難しいね」って笑い合ってるみたいで、めっちゃくちゃ好きなポイントです。

 

 また、「なにかをつかむことでなにかをあきらめない」のところも、8人版だと曜ちゃんと千歌ちゃんがお互いに背中を預け合って手を取り合うのですが、9人版だと梨子ちゃんが間に入って3人横並びになることで、曜ちゃんと千歌ちゃんが同じ方向を向くフォーメーションとなります。

 

 曜ちゃんと千歌ちゃんの関係性は、お互いに他人よりも分かっている部分もありつつ、大事な本心は隠してしまうような部分も多いのですが、それぞれの心の深い部分まで入り込むことができる梨子ちゃんが入ってきたことで、2人がはじめて本当の意味で同じ景色を見ることができるのが、すごく好きな部分です。

 この楽曲はそれを象徴するかのように、梨子ちゃんが戻ってくることで振り付けや音が新しくなっていて、それが8人版があるからこそ好きな部分だなと思います。

 

 あと、この曲の9人バージョンが出るよりも、梨子ちゃんのソロアルバムでのソロ音源が先に出たのも好きなポイントですね。

 2022年の東京ドームで披露された、オーケストラ+Aqours9人という、「音楽が大好きな桜内梨子」と「内浦のスクールアイドルの桜内梨子」の欲張りスーパーなにかをつかむことでなにかをあきらめないセットが実現するまでに、8人のこの曲、ピアノの披露、劇伴でのピアノバージョン、9人での披露、ソロでの梨子ちゃんの音源の解禁、そして9人版の音源解禁と、ひとつの未来に向けて事が着々と進んでいく感じは、今振り返っても込み上げてくるものがあります。

 

 

オリジナルと派生

 旧バージョンというと変ですけど、オリジナルの音源があって、そこから派生してバージョンが分かれてるみたいなイメージの曲。

 

ソロアルバム曲 特典曲ユニット版、ソロ版 Remix LIVE with a smile!各学校版

 順当。

 先述の梨子ちゃんの『想いよひとつになれ』は例外ですが、基本的にはオリジナル曲の別バージョンみたいな感じです。

 特別な理由があるときに聴くことがあるかもしれない、ぐらいの立ち位置ですね。

 

 基本的には資料とかそういう扱いの楽曲です。

 イーブイの進化系を全部「ブイズ」って纏める感覚。

 

 

アニメED

 これも、音源として聴くことはあんまりないです。アニメ見てるときに、余韻に浸りながら聴くための曲という認識なので、視聴してるときはパート分けとか歌い方についていいな~とか思ってても、Xとかブログに書く時はそういうのを漏らしがち。

 

 『勇気はどこに?君の胸に!』の11話版とかはちょっと例外で、大事な試験の前日に聴いたりしてます。

 

言葉通りの別バージョン

 新旧とかそういうのじゃないよねって曲。

START:DASH!!

 2話挿入歌の真姫ちゃんのピアノ版と、3話のファーストライブ版、13話の全員版があります。

 これに関しては自分の中では全部対等だなって思います。プレイリストに突っ込んでるのは真姫のピアノバージョンなんですけど、気分によって聴きたいバージョンが違うな~っていう。

 

 ピアノ版は真姫ちゃんの歌声が、曲の後半になるにつれて少しずつ力が入っていくところに、歌詞を渡された真姫ちゃんがどんなことを考えてたんだろう…っていうのが伝わってきて好きです。

 「悲しみに閉ざされて泣くだけの君じゃない」は真姫ちゃんにとってキラーフレーズだろ……!っていう。

 3人バージョンは9人バージョンと比較しても引けをとらないだけのパワーがあるんですけど、3人バージョンは必死に頑張っている感じが、9人バージョンは勝ち確最強モードみたいな感じがそれぞれ出ていて、どちらも味だな~と思います。

 

 

ユメノトビラ 校内シャッフルフェスティバル楽曲

 バージョンがどうとかというよりも、カバー曲だから別曲みたいな認識があります。

 

 『ユメノトビラ』と梨子ちゃんの『ユメノトビラ』は別枠っていう認識です。

 

 それはそれとして、どっちのが好きみたいなのはそれぞれにあって、例えば『夢への一歩』と『あなたの理想のヒロイン』は歩夢ちゃんの方が好きです。推しなので。

 『Starlight』も、栞子ちゃんの方が好きです。栞子ちゃんというよりは、小泉萌香さんの歌い方の方がえっちだったな……と思いました。

 

空も心も晴れるから

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 2年生版と9人版(2期7話『残された時間』挿入歌)がありますが、自分はあまりこれを区別していません。

 

 人数が増えたことそのものによるカタルシス的なものはあるのですが、それとこの曲自体のテーマはそんなに関係がないかな……と思っています。

 

 2年生のこの曲を通して描かれていた気持ちが、2期を経て9人全員で共有し表現できるようなものになったことが表されていると思います。

 ですが、それは歌っているキャラクター側の要素であって、曲そのものが持つ要素ではないと思います。自分はこれを曲の要素じゃなくて、キャラの要素だと思っているんですよね。

 『空も心も晴れるから』で描かれているような心境があって、1期の頃はそれが2年生が抱えていたもの、2期では全員が抱えていたものになった、みたいな。

 

 この曲の好きな所って、そこで描かれている心境*4であって、誰が歌っているかに関しては、「その場面ではその人たちだった」ぐらいの認識でしかありません。

 仮に他シリーズでカバーされたとしても、全く同じ感覚になるんだと思います。

 あぁ、『空も心も晴れるから』だなぁってそれ以上のことはあんまり考えていなくて、それがどのバージョンかは個人的には全然どうでもいい事かなぁって。

 

 聴きたいときには先に目についた方を聴いています。

 

 

リエラのうた

 2バージョンに上下とかないよね、という感じ。

 1期のリエラのうたはライブで歌唱メンバーを見た方、2期はキャラで選んで聴いてます。

 これに関してはたぶんみんなこんな感じだと思われ。

 

What a Wonderful Dream!! 

 オリジナルが1期生5人、そこにユニット版が3つ存在する形なのですが、普通だったら、オリジナル版を基準に味変感覚でユニット版も聴く感じになりそうです。

 しかし、オリジナル版に2期生と3期生が加入していないことから、個人的にはオリジナル版が基準、その他が派生という立ち位置ではなくなっているかなと思っています。

 この曲はイーブイじゃなくてアローラの守り神です。

 

 自分の中では、この曲は1期生版、CatChu!版、KALEIDOSCORE版、5yncri5e!版の4つがそれぞれ横並びになっていて、その中で好みで聴く曲が決まってるような認識でいます。

 静かな雰囲気の中、その景色の裏側で何か大きなことが着々と始まっていくような、そういうのがすごく好きなので、一番好きなのは5yncri5e!版です。

 

 何かが始まるときに生まれる感情を歌っている曲だと思うのですが、KALEIDOSCORは期待や希望、CatChu!は気合や覚悟、5yncri5e!は「はじまる」ということそのものの持つ独特の雰囲気に特化しているなあという印象があります。

 

 

 

 

アップデートで別のものになった

 「新旧バージョン」という認識があって、そしてそのアップデートで完全に別の作品になったという印象の曲。

私のSymphony

 2022バージョンを聴いたとき、パート分けがガッツリ変わっていてめちゃくちゃびっくりしたのを覚えています。

 鈴原希実さんや坂倉花さんと比較して、伊達さゆりさんは語尾までが粘り気のある声質なため、1期生だけのバージョンしか知らない状態で初めて22年版を聴いたとき、少し曲が速くなったかのような感覚になりました。

 

 メンバー追加によるパート変更によって曲のイメージが大きく変化したなと思ったのはこの曲が初めてで、ここで初めて「新体制に移り変わったことによる寂しさ」みたいなのがこれなんだと思ったのを記憶しています。

 このパートが伊達さゆりさんの粘り気のある声だから……みたいなところにこだわりがあるわけではないので、この曲も自分の中では最新版を聴く曲ではあるのですが、アップデートされるたびに別の曲になっていく曲だと思います。

 

 3期生が入って、これが完成版になるのか、それともまだ先があるのかは分かりませんが、「変わったな……」と思いながら最新版を聴く曲になりそうです。

 

 

Dream Believers

 こちらも別曲になったな……という曲。

 『私のSymphony』やこの曲の共通点として、人数が一気に増えていることが挙げられると思います。虹ヶ咲の9→10→12は、増えたことに気づかない人がいるかもしれない程度の変化です。消費税ぐらいなので。(こう書くとちょっとじゃなさそう)

 

 それに対して、『私のSymphony』は約2倍、『Dream Believers』は1.5倍です。流石にこんなに増えたうえにパートまで変わったら別曲になります。

 

 詳しくは後述しますが6人から9人への変化、と書くより103期、104期という方が個人的にはしっくりくる区分けなので、その表記で書くと、103期の『Dream Believers』が好きだった理由として、声の細さが挙げられました。

 

 「一緒に見たいんだ」の「た」の音とか、「Dream Believers I believe」の「ビ」の音とかがすごく好きです。

 触れたら壊れてしまいそうな脆さとか儚さを感じつつも、何かが始まる壮大で神秘的な雰囲気を作り出しているのが、人数が少なく、そして歌声の力強さを担当しているメンバーがいない*5のもあって、音によっては極端に声が細くなりながらも、スクールアイドルとして生きている証を残そうと必死にもがいている感じが出ていてすごく好きなポイントでした。

 

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 それに対して、104期版は相変わらず細めの声がベースになっているものの、104期生の3人が増えたことで歌声のパワーが上がっています。

 103期の6人が後輩の歌声を追い風に力を貰ってよりしっかりとした安定感を産み出しているのは、彼女たちの成長かなと思います。

 また、この曲もアップデートされていく曲だと思うので、基本的に聴くのは最新版です。

 

 

 ですがここからがこの曲の本題。

 『Dream Believers』に関しては、成長前の彼女たちの歌声、誤解を恐れずにいうなら103期の頃の弱弱しさに思い入れがあったたため、『私のSymphony』の時とは違う感想になりました。

 あ、これ103期版の方が好きだな……って。

 

 

 この曲、というか蓮ノ空の曲に関しては、結構色んな見方ができると思っています。

 今回103期から104期になりましたが、それをパワーアップと捉えることも出来るし、単純な別バージョンと捉えることもできるということです。

 

 どういうことかというと、パワーアップというのは、あくまでもキャラクター視点ということです。Liella!に関しては過去が存在せず、4期生が入ってくるかは未定のためまだその認識はありませんが、蓮ノ空には明確に『Dream Believers』を「かつて歌っていた人たち」がいます。

 

 私たちは、蓮ノ空を初期から追っていません。「たまたま103期から知り」、「たまたま101期生の歌う『Dream Believers』を見たことが無かった」ため、たまたまメンバーの脱退を経験していないに過ぎません。

 仮に、103期『Dream Believers』が、沙知先輩、花帆、さやか、梢センパイ、瑠璃乃、綴理、慈の7人だった場合、その次の104期『Dream Believers』は果たして単純にパワーアップと言えるでしょうか?

 沙知先輩が残したものや、もっと先の先輩たちの想いが曲を通して引き継がれているからこそ、「消えていない」から「パワーアップ」だという理屈は分かります。そういう受け取り方も、ラブライブ!の作品として何ら間違っていないし、積極的に肯定されるべき受け取られ方だと思います。

 

 同時に、それはキャラクター側の事情であり、受け取り手の管轄外であるという見方もあります。もう少し作品に寄せた言い方をするなら、例えそれが沙知先輩の想いを102期生が引き継いだものであったとしても、それは沙知先輩のものであると同時に102期生のものでもあるということです。

 

 つまり、『Dream Believers』を歌っているとき、沙知先輩がそこにいる、と捉えることもできるし、沙知先輩の想いを引き継いだ102期生がいる(=沙知先輩は「いない」)と捉えることも出来るということです。他シリーズの曲だと『Next Sparkling!!』なんかが分かりやすいと思います。

 「いる」と思うこと、「いない」ことどちらにも意味があって、両方が大切にされている。「今歌っていないメンバー」は、そういう感じの立ち位置だと思うんですよね。

 

 

 これは歌には限りません。キャラクターにとってもそうだと思います。

 例えば、103期の1年が終わっても、103期メンバーは去年の1年の積み上げの上にいます。だからこそ、104期の今のメンバーにとって、現体制は単純なパワーアップなんだと思います。

 しかし、104期にとっての94期はどうでしょうか?94期の想いが脈々と受け継がれているから、104期は94期のパワーアップだというのもきっと正しいです。でも、94期と104期は直接的な繋がりはありません。共通点は蓮ノ空という名前と、受け継がれている曲だけです。

 

 また、進級は必ずしもパワーアップとは限りません。仮に105期、106期が入って来ず、107期がたったひとりだった場合、その期の『Dream Believers』がパワーアップだと言えるでしょうか?

 

 

 

 こう考えると、103期から104期への移り変わりは、「たまたま他シリーズのパワーアップイベントと同じ形式だった」ものだと言えます。

 むしろ、本来はメンバー入れ替えイベントであり、これによって戦力がどうこうとか、パワーアップのためにとかそういうのはキャラ個々人の事情でしかなく、この「変化」によって結果的に起こる副次的なものでしかないのではないでしょうか?

 

 ラブライブ!シリーズにはたくさんの作品があり、一口に「ラブライブ!が好き」と言っても、一番好きな作品は人によって違います。

 少なくとも、μ’sAqours、虹ヶ咲、Liella!、ミュージカル、ヨハネ、蓮ノ空は、ノウハウの継承はあれど、パワーアップ進化という関係ではありません。

 

 蓮ノ空の〇期に関してもそんな感じなのかなと思っていて、「『Dream Believers』は103期版が好きだ」というのに関しても、「ラブライブ!シリーズの中ではいちばんAqoursが好きです」ぐらいのことしか言ってないんじゃないかなと思っているため、特にそれに対して何か思っているわけでもありません。

 

 むしろ、この曲は103期の方が好きだなと思った事から、蓮ノ空が進級をどういう物として扱っているのかについて考えることができて面白かったです。

 

 

 ちなみに余談なのですが、スクステの『Link to the FUTURE』は実は104期の方が強いんじゃないかなって思っています。実は先ほどの話の根拠としてスクステのゲームシステムが変わって別ゲーになったのもあるのですが、『Link to the FUTURE』の花帆は102、103期を重複なく使わなければならないため縛りがきつかったものの、104期の加入により『Link to the FUTURE』を邪魔しないカードを6枚入れられるようになり、動きが柔軟になって、「104期版の方が強い」と主張できると思います。

 

 10年ぐらい経ったら、「この曲は何期が好き?」って話ができるような、そういう立ち位置だと思うんですよね、蓮ノ空の曲って。

 

 

 

あとがき

 思い付きで書き始めたら結構なボリュームになりました。

 104期の話と真姫ちゃんの誕生日をひとまとめにしたけど、需要あんのかなこれ。

 

 

 抜けがあったらすみません。聴きなおして書き足しておきます。

 それでは、今日はあいうえおの「か」行を一生復唱し続ける日にしましょう。

*1:歌唱メンバーの変更という事象自体は、メンバーの欠員等イレギュラーな事態もありますので、ここでは音源としての収録がある楽曲に限定します。

 本来なら、「スクフェスシリーズでの収録がある曲」がいちばん分かりやすいかなと思ったんですけど、意外と入ってない曲が多くて、今回の記事のテーマとは違うっぽいなと思いました。

*2:もうちょっと有名どころは進化で要素変わるから例えとして適切じゃないのなんなんだ

*3:って思って調べたらまだリリースされてなかった

*4:もうちょっと言語化してもいいんでですけど、言語化せずに曲で表現されているもののままで閉まっておきたい気持ちがあります。

*5:高槻かなこさんとか、林鼓子さん、ペイトン尚未さんのような、いるかいないかで全体曲のパワフルさが全然違うよねって感じのメンバーがいないなと思っています。