#てつがくのドンカラス

それでは皆さん元気よく!不意打ち追い討ち?桜内!得意な技は?タイプ不一致!

『友愛、約束、能弁、共感、勇気』 みらくらぱーくの魅力を語る。

 こんにちは。黒鷺です。

 

 ユニット甲子園にむけて、なんか始まるみたいですね。

 

 

 

  黒鷺もどこかの回で出るらしいです。

 

 

 さて、それはそれとして、たぶん結構な人がラブライブ!シリーズ内で作品をそれなりに跨いで履修していると思うので、所謂推しユニットって複数あると思うんですよね。

 

 

 で、これ1人で完走できたら面白そうだなって思って、便乗して全ユニットの魅力紹介記事を書いてみることにしました。

 企画やってる日にそのユニットの記事を上げてくぐらいのペースなら追いつけるかなーと思うので、最後までお付き合いくだされば幸いです。

 

 

 第一回は、みらくらぱーく!です。

 



 

 

信じてくれたんだ キミがずっと傍で だから強くなれた

 7月の『ルリ・エスケープ』で瑠璃乃が帰国し、8月の『ルリめぐ・ファンファーレ』で慈が復帰したことにより、みらくらは蓮ノ空に正式加入しましたが、この時点で、2人ともが誰かのために行動できるキャラクターであることが描かれています。

 

 

 

 瑠璃乃も慈も周囲の空気を読んで気遣いをすることに長け、また、そのために自分がなにをすべきかを考えて行動できるキャラクターです。

 

 9話『ルリ・エスケープ』では、周りに気を使いすぎた結果充電切れになってしまう瑠璃乃の性質と、瑠璃乃が1人でいることに対して結構ポジティブに捉えていることが明かされ、共感していた人が結構多かったのを記憶しています。

 

 10話『ルリめぐ・ファンファーレ』では、慈復帰のために奔走する瑠璃乃の姿が印象的でしたが、「慈のために」がそのまま「自分のために」と直結しているのが、幼馴染だなぁってポイントです。

 瑠璃乃は慈から憧れを、慈は瑠璃乃から勇気を貰っていて、そして、瑠璃乃の勇気は慈への憧れから生まれていて、瑠璃乃が憧れた慈の姿は、瑠璃乃に見せたい一心でつかみ取ったものなんですよね。

 切っても切り離せない関係性が互いの背中を押していたからこそ成立したエピソードで、やっと6人が揃った時のカタルシスは本当にすごかったですね。

 

 

 11話『スクールアイドルクラブのために!(?)』では、クラブの空気が緩んでいることに気づき、悪役を買って出ることで気合を入れなおそうとする慈と、慈が背負い込みすぎていることを察する瑠璃乃の姿が描かれました。

 

 そして、メンバーの言葉でいつもの自分らしさを取り戻した慈は、自分だけの能力を活かして本当にクラブ全員が納得できる選択をすることができました。

 ここで、瞬時に打開策を思いつくことができるのと、それを実行できる能力を持っているのも慈の魅力なんですけど、それと同時に、選択を間違えた理由が仲間を想ってのことだったところも、見てて愛おしいポイントだと思います。

 

 

 蓮ノ空は、102期の現2年生の去年の物語、私たちの前で直接描かれていない物語が今年まで尾を引いています。

 万全じゃない状態で全国大会出場権を獲得*1できる程に、スクールアイドルとして優れた梢、綴理と、綴理はともかく梢とは並べる程度の実力者であることが示唆されている慈という超絶黄金世代、通称蓮ノ空大三角が躓いて禍根を残したまま終わった去年の忘れ物を、103期の後輩たちの力で取り戻し、前に進んでいくことで物語が進行してきました。

 

 イップス*2で踊れなくなり、梢や綴理に負担を掛けることに負い目を感じてクラブを辞めたのが、あんなにすごくてやべー奴らで黄金世代な蓮ノ空大三角だけだった時代の慈の物語でした。

 しかし、そんな慈をまたステージに立たせたのが、蓮ノ空大三角の衛星であり、みらくらぱーくの相方である瑠璃乃の存在であることが、この物語が多くの人に支持される理由なんだと思います。

 学年の横の繋がりが描かれるたびに、それが美しい形で結ばれているためには、学年の違う相方の存在が絶対に必要になってくるという構造が、本当に愛おしいんですよね。

 

 

環境保護上等草生やせ

 みらくらの特徴として、歴代ユニットの中でも発信行為に特に優れていることが挙げられます。

 配信は慈が一番得意であることが度々言及されており、3話幕間では慈が去年のスクコネのMVPを獲った経験があると明かされています。

 

 歌詞にも言葉遊びが多く、例えば『ド!ド!ド!』では、

お弁当 海の玉手箱や~

(それなら宝石箱や~)

 と、食べ物を宝石箱に例える彦摩呂の名言を、同じく海に関連する箱である玉手箱に置換する遊び心が見られます。

 お弁当箱が人によっては「持って帰るもの」や「お土産」を想起させるワードであるのも秀逸ですね。

 さらに言えば、海の宝石箱を弁当にしたら腐るだろ!とか突っ込む余白もあり、結構おもしろポイントが多いです。

 

 『ハクチューアラモード』でも、「宙」「昼」「CHU」「チュー」「中」と「チュー」が使い分けられており、歌詞カードやリリックビデオでは「昼 昼 したいってどういうこと!?」ってドキドキできます。

 

 

 

 2000年代の児童向け作品っぽい言い回しがちょくちょく出てきてシュールで面白い瑠璃乃も、充電を消費するとはいえアメリカで1人で生活できていたレベルにはコミュ強キャラだったりします。

 ラブライブ!シリーズで鉄則である、ちゃんと本音で語らないとすれ違うっていうことに関して、みらくらはこういうところで結構隙が無かったりします。

 

 キャストが蓮ノ空のラジオコンテンツである、『みらくら待機室』改め『みらくら補修室ラジオ』担当なんですけど、この手のラジオの中ではぶっちぎりで支持を集めている面白コンテンツになっています。

 降幡愛さんや楠木ともりさん、畑亜貴さんのような抜群の言語能力タイプではありませんが、話題が途切れずにしっかりトークが進んでいく中に、結構癖になる笑い声が挟まってるのがいい感じに効いてくるんですよね。

 テンポは漫才や落語のそれに近いですが、やってることがちゃんとオタク向けラジオなのがいい塩梅なんだと思います。

 

 

ワクワクしよう君も!

 また、これらの空気を読むこととか発信することとかに共通して言えるのが、みらくらは目線の高さを下げるのが得意ということです。

 どういうことかというと、発信行為って自動的に「与える側」と「受け取る側」に分かれがちなんですけど、みらくらはそれを自覚してやっている、もしくはその上下関係を取っ払うようにパフォーマンスをすることが多いです。

 

 オタクにいいねしたりスペースに入ってきたりする月音こなさんはたぶん分かっててオタクを狂わせて遊んでます*3し、慈も配信で結構視聴者煽りをしてきます。

 自分が「与える側」であることを自覚してるんですよね。

 

 ですががライブだとそれが一転。第何回か忘れたんですけど、みらくらラジオでみらくらは正確な曲の音程ガン無視でライブ感重視でOKという演技指導が入っている事が明かされており、観客との一体感が重視されていることが分かります。

 楽曲ではファンがコールどころかキャストに被せて歌うように作られているパートが非常に多く、ステージでの上下関係はだいぶ取り払われています。

 

 みらくらは「楽しい」という感情を大事にしていることがエピソードの随所に記されており、これまでの物語の成果を「披露する」ような他2ユニットとは異なり、「共有する」というコンセプトであることが分かります。

 

 この同じ感覚を共有している感じも、みらくらの魅力だと思います。

 

 

デコボコの道だって大丈夫さ

 そして、おそらくみらくらの一番の魅力だと思うんですけど、逆境に強いんですよね。

 6月に開催されたOpening Live Eventの幕間では、歴史と伝統を背負って舞台に立つことに対し、過去といまから寄せられるその期待に応えられるか不安に揺れる綴理と梢を、「しょうがない連中だ」と激励する慈の姿が印象に残っている人も多いんじゃないでしょうか?

 

 

 ゲームでの性能を見ると、瑠璃乃は固有の能力として「手札を全て捨てて引き直し」というマリガン能力を持っており、慈はメンタル*4回復に長けたキャラとなっています。

 

 

 どちらも、手札が揃っている時やスタミナが十分な時にはあまり効果を発揮しないものの、状況が芳しくないときに使えば一気にゲームの流れが変わる能力となっており、まさしく「引いて助けられる」カードだと言えます。

 また、ほぼ無傷の時に慈が手札で嵩張っても、瑠璃乃で流せるので地味に相性がよかったりします。

 

 ピンチの時だけではなく、特定のカードを探しに行くときとか、稼ぎ時に備えてあらかじめ十分なスタミナを用意しておきたい時など、場を選びはしますがゲームの流れを作るカード、カードを動かす側のカードだと言えます。

 

 

 

 また、全てのユニットのなかでR3BIRTHと同レベルで結成までがイバラの道だったユニットです。

 

 瑠璃乃が戻ってきた時点では、慈は完全にイップスで踊れなくなっていたことから、スクールアイドル引退状態でした。

 しかも、持ち前の配信技術やトーク力で、個人配信を行えるレベルには「スクールアイドル以外の選択肢」で自分のやりたいことができている(と言えてしまう)状況であり、慈が復帰するビジョンも、理由も見当たらない状況でした。

 

 しかし、ここは端的に書くと瑠璃乃がすごい人だったんです。

 慈と一緒に楽しいことがしたい瑠璃乃自身が、「慈がスクールアイドルをやる理由」となり、そして拒絶する慈がどんなに冷たい言葉を掛けても、慈のために必死に奔走し続け、最後にはステージの上で慈を待つというパーフェクト幼馴染ムーブを決めたことにより、慈が「スクールアイドルをやる理由」と「できる理由」を両方用意してしまいました。

 

 この「諦めないきもち」って、かつて瑠璃乃が憧れた慈の姿のなかにあったものなんですよね。

 

 

 みらくらぱーく!の曲はたのしさを前面に押し出しているんですけど、そのモチーフを見てみると、ハンデを乗り越えて逆転する『ド!ド!ド!』に、RPG冒険者の『ココン東西』、そして、先日の『ノンフィクションヒーローショー』と、「困難に諦めずに立ち向かう勇気」をテーマとしているのが読み取れると思います。

 

 ドラゴンクエストシリーズなんかでは、勇者の特権として「全体完全回復」を習得することが特徴となっています*5が、「諦めない勇気」を持っている慈がそれに長けている上に、ちょっとドラクエっぽいモチーフを使用していることが、エモポイントでもあります。

 

 みらくらに興味を持つ理由は、ライブの楽しさとか、発信の面白さになると思うんですけど、そこからみらくらが大好きになる理由って、大半は2人の親友を想う気持ちと、親友から貰った勇気にあるんじゃないかなって思います。

 

 

 

 いかがだったでしょうか?

 みらくらの魅力がちょっとでも伝わったら嬉しいです。

 

 次はDOLLCHESTRAです。投稿、間に合うかなぁ……?それでは。

*1:ちなみに、地区本戦は歴代だと、

Snow halation、Shocking Party、MIRAI TICKET、MIRACLE WAVE、DROPOUT!、Starlight Prologue、Sing!Shine!Smile!、エーデルシュタインが披露されています。

沙知先輩の引退+直前の竜胆祭で慈が怪我+梢が振り付けを勝手に変更+綴理も梢が何かを隠している事は気づいているとかいうコンディション最悪の状態でここと同格なの、なんかスペックがおかしい。なお2人とも1年生な模様。

*2:今まで出来ていたことができなくなってしまう精神的な症状のこと

*3:57……ちゅき……ぶひぶひぶひぶひぶひ

*4:仕様は微妙に異なりますが、スクフェス、スクスタのスタミナだと思ってもらえればいいです

*5:正確には勇者だけじゃないんですけど、でもドラクエで勇者と言えば「ベホマズン」と「ギガディン」。