#てつがくのドンカラス

それでは皆さん元気よく!不意打ち追い討ち?桜内!得意な技は?タイプ不一致!

スクールアイドル 桜小路きな子

 本日の投稿分です。(昨日寝落ちして投稿できてないってマ?)

 

 

 

 3期9話のきな子ちゃんを見て、やっとその時が来たんだなって思いました。

 2期2話からずっと好きだったんですよ。

 

 きな子ちゃんの一生懸命なところと、想いが繋がることを信じているところ。

 

 

きな子が憧れたのは、こんな風になりたいって思ったのは、優勝目指して必死に頑張っている先輩たちなんです。

大変でも、前向きに頑張っている先輩たちなんです。

 

かのん「メニューを戻したら、1年生は入ってこなくなっちゃうかもしれない。

きな子ちゃんひとりってことに、なってしまうかもしれない。

それでも、頑張ってくれる?」

きな子「はいっ」

 

かのん「一緒に、優勝目指してくれる?」

きな子「はいっ!」

 

きっと伝わると思うんです。

大変でもやりたいことを続けていれば、その先にある楽しさは大きくなるって。

みんなが一緒にやってみたいって思うものがつくれるんじゃないかって、そう思うんす!

 

 

 

 

 このエピソードを見た最初の感想、これだったんですよ。

 

 

 

 

 開始2話のメインキャラでここまで仕上がってる奴がいるか!!!!!!

 

 アニメ放送2話目、きな子ちゃんってどんな子なのかな~って思いながら見てたら、なんか覚悟の決まり方がラブライブ!2週目みたいなキャラが出てきた(誇張抜き)ぐらいの感覚でした。

 

 なんというか、ラブライブ!シリーズの作品の中の、キャラクターの成長過程として大事にされてきたものを、なぜかデフォルトで全部持って加入してるんですよ。

 

 

 「本当にやりたいことは何?」「自分に嘘ついちゃダメだよ」ってことを、このシリーズはずっと描いてると思うんですけど、登場してから2話で本当にやりたいことに嘘つかずにぶつけてくる後輩、ヤバいキャラ過ぎます。

 

 しかも、「嘘を吐かないため」に背伸びしてるのも愛おしいポイントです。練習は死ぬほどキツいし、もしかしたら1年生は1人かもしれないし、全然大丈夫じゃないんですよね。

 

 

 大丈夫じゃないけどそれでもその道を選ぶ勇気、デフォルトで持ってていいものじゃないだろ!!!!

 

 それも、他シリーズの小鈴ちゃんみたいにちょっと頭のネジが外れてるキャラとか、ルビィちゃんとか栞子ちゃんみたいに過去の出来事で経験値を盛っている実質スクールアイドル3年生みたいなキャラじゃないんですよ。

 決意表明で泣いちゃうし、練習しながら悲鳴上げるぐらいには、何もないんですよ。ただ背伸びしてるだけっていう。普通に必死に頑張って泣きながら追いつこうとしてるだけなんですよね。

 マジですげえよこの人。

 

 千砂都ちゃんとかもそういう気配はあるんですけど、きな子ちゃんと大きく違うところは、千砂都ちゃんは辛くても音を上げないところです。かっこいいですよね。

 逆に、きな子ちゃんは普通に悲鳴を上げます。すぐ泣くし、すぐ傷つきます。千砂都ちゃんと比べたら、もしかしたら覚悟が甘いように見えるかもしれません。

 

 でも、千砂都ちゃんもきな子ちゃんも、行動を見てみたらあんまり変わらないんです。決めたことはやり抜くし、大切な目標のためなら自分自身が身を引くことを選べる。チームの力になれない自分を許せないところ、そして、自分自身の弱さを誰よりも痛いぐらいに知っているところ。

 

 

 きな子ちゃん、死ぬほど弱音吐くんですよ。

 

 

 発言だけ見たら、メンタルよわよわの軟弱キャラに見えなくもないレベルです。

※これは鈴原希実さんのラジオで紹介されていた、「のんちゃんみたいなグミ」

 

 

 なお、発言に行動が伴っていない模様(こんな使い方することあるんだ)。

 悲鳴も上げるし、泣きじゃくるけど、決めたことはやりきるんですよね。千砂都ちゃんとは別方面でかっこいいんですよ。

 

 

 心や身体のキャパシティを越えて、涙だったり悲鳴が出るぐらい耐えきれない苦しみを背負ったとしても、それでも選択を曲げないのが、最初からずっと変わらない、きな子ちゃんの好きなポイントでした。

 

 

 「Liella!が勝つこと」に拘ってるから、実力不足を突きつけたられたら身を退く選択をするし、「Liella!がみんなで勝つ」と決めたら、身の丈に合わない練習でもついて行く。

 一回退く選択をしてるってことは、1期生に並ぶような実力を付けるって、「できないこと」なんですよ。

 

 客観的に見ても、高校生の1年の差って大きくて、体力面も体格面も、相当な積み重ねがないと逆転できない。

 2期でも3期でも、それは変わりませんでした。今回は後輩の天才2人のみならず、同期2人に実力で差をつけられ、夏美と並んでお荷物になっているという現状が突きつけられました。

 2期もそうなんですけど、誰も「そんなことない」って反論できないのが辛いですね。劣っているのは誰の目から見てもそうなんです。

 

 

 でも、ここでも彼女らしさは変わりませんでした。自分の弱さを受け入れて、それでもLiella!の力になるために必死についていこうとする姿は、加入した時から変わらない、きな子ちゃんの心の強さそのものだと思います。

 

 

 そして、今回は隣には夏美ちゃんがいます。

 まず、この時点で「きな子やったな!」って思ったんですよ。2期の6話では、きな子ちゃんが夏美ちゃん加入のきっかけになりそうな雰囲気だけ出して、その役割をかのんちゃんに譲りました。

 

 これ、当時から不自然だって言われてたと思うんですけど、このエピソードってこの不自然さが大切だと思うんですよね。

 敢えてきな子ちゃんがきっかけになるっぽい雰囲気だけ出して、そうじゃない展開にすることで、視聴者は「えっきな子じゃないの?」と思うことになります。恐らく、これが狙いなんじゃないかなって。

 あの段階のきな子ちゃんじゃダメだったんです。きな子ちゃんの言葉や行動には、まだ人を動かすだけの力がなかった。そういう描写だと思うんです。

 

 目標のために頑張ることの楽しさは、あの頃のきな子ちゃんには伝えられなかった。あの頃のきな子ちゃんの姿からは伝わらなかった。そういう「できない」っていうのを示す描写なんだと思うんです。

 

 

 だからこそ9話で、きな子ちゃんと夏美ちゃんが並んで、今以上に限界を超えて頑張ろうとしている姿を見た時、思いました。

 伝わってたんだなって。

 

「大変でもやりたいことを続けていれば、その先にある楽しさは大きくなる」って。

 

 

 いつのまにか、頑張って傷つくことに臆病だった夏美も、傷つきながらも頑張り続けられるようになってたんだ、頑張った先にあるものを信じられるようになってたんだって。

 

 

 そして、極め付けはマルガレーテちゃんです。

 

千砂都先輩は、3年生最後の年と言ったけれど、私たち下級生にとっても、最初で最後のラブライブ!になる。理由はたった一つ。
11人で優勝を目指せる瞬間は、もう二度とないからです。
 
この11人で歌える唯一の大会。
その中でみんな、常に努力を怠らず、全員が手を取り合って前を向いている。その姿勢の大切さを、きな子先輩と、夏美先輩から私は学びました。
 
ありがとうございます。

 

 

 実った……!って思いました。

 

 これまで、身の丈に合わないぐらい高すぎる壁に対して、傷ついて泣きじゃくりながら挑み続けてきたきな子ちゃんの「やりたいことを信じる気持ち」「頑張った先を信じる気持ち」が、伝わってた……って。

 

 きな子ちゃんの頑張る姿が、みんなが一緒にやりたいって思えるものになっていたんだって。

 これまでずっと人を言葉で導いてきたかのんちゃんが、最後にマルガレーテちゃんをきな子ちゃん達に託したのも、きっとそういうことだと思うんです。

 

 想いは、きっと「伝わる」ものだから。

 

 想いを言葉にして伝えることはできますし、それも素敵なことだけど、伝えようとしていなかったとしても、「伝わる」ことだってあるから。

 

 2期の2話で、きな子ちゃんの決意を聞いた恋ちゃんは、「信じましょう、スクールアイドルの力を。私たちの想いはきっと届きます」と返していました。

 

 

 憧れた人、大切なもののために、傷ついて涙を流しながらも足を止めずに走り続けてきたきな子ちゃん。

 そうやって「自分の大好きなものを信じる気持ち」は、いつか誰かに伝わって届くんだと信じ続けてきたきな子ちゃん。

 

 私はそんなきな子ちゃんが大好きで、ずっときな子ちゃんのそういう部分がかっこいいって思ってました。

 だから今は、彼女が「伝わった」段階を描くことができるまでの場所にあることがとても嬉しく、とても誇らしく思います。

 

 

 実質的な戦力外通告を受けてから、センターの両翼を任されるまでになった姿も、本当にかっこよかった。成し遂げたって思った。

 特訓をしてもなお、きな子ちゃんは他の子と比較したら劣っているのでしょう。だって、実力差って簡単に覆るものじゃないから。

 

 それでも、彼女が両翼として「相応しい」とされているのは、実力が上がったのもあるんでしょうけど、「想いが伝わることを信じて必死に頑張る」姿が、誰よりもスクールアイドルらしかったからだと思います。

 

 確かに、きな子ちゃんは他の子よりは動けないし、歌もまだまだかもしれません。

  •  それでも、ステージの上で想いを伝えることができて、その煌めきを見た誰かがいつか勇気を出すきっかけになるって、そう信じさせることができるきな子ちゃんは、私にとっていちばんの「スクールアイドル」です。