#てつがくのドンカラス

それでは皆さん元気よく!不意打ち追い討ち?桜内!得意な技は?タイプ不一致!

ダイスキなメロディの繋がりだよね

ラブライブ!って何ですか?」

ラブライブ!って、どんな物語ですか?」

 

 説明するのって、難しいですよね。確かに理解はしているはずなのに、大好きで追いかけていたはずなのに、いざこうやって聞かれた時、あなたはどんな言葉で答えますか?

 

 

 

 

 先日、ラブライブ!フェスが開催されました。色んな人が、あの舞台を見ていたと思います。

 ずっとラブライブ!が好きだった人。1つのグループの区切り、新しいグループの始まりを受け入れられなかった人。何かを失った穴埋めとして他のグループを見ていた人。始まったプロジェクトに参加するタイミングを逃してしまった人。そして、μ'sを見たことがない人。

 

 全員が全員、舞台の上に立っている人間が好きなわけじゃなかったと思います。かつて彼女たちに心無い言葉を浴びせていた人もいたと思うし、彼女たちを避けるように生きていた人たちもいたと思います。

 そんな事は誰でもわかっていた事でした。世の中には「〇〇だけ」好きな人も、「〇〇以外を受け付けない」人もいて、フェスにはそういう人ももちろん来るでしょう。ただのフェスならともかく、ラブライブ!フェスなら尚更です。

 

 私はここで、あえてそういう人たちを非難しません。今まで私は何人とも関りを断ってきたし、それを後悔することすらなかったけれど、それでも、そういう人たちがいるということ、そして、その人たちが少なくともちょっとはラブライブ!が好きだってことは認めます。

 それを前提にしたうえで話を進めましょう。

 

 

 

 ラブライブ!フェスの目玉として、4年振りのμ'sのステージがありました。記念だからμ'sのステージも作ろう、それだけならμ'sの単独ライブでもよかった。そうしたら、そこにはμ'sが好きな人しか来ないはず。少なくとも……舞台の上に立つ人間を受け入れられないような人は来ない。

 

 それでも、プロジェクトラブライブ!ラブライブ!フェスという道を選びました。

ラブライブ!って凄いんですよ。意図してからせずしてかは別にして、そこで描かれる創作としてのストーリーは、現実の私たちの生きている世界の中のストーリーと運命的に結びついてしまうし、いつだってそんな運命から逃げはしない。

 

 ラブライブ!フェスは勝負の場だったと思います。誰もいない講堂から、たった343枚から物語が始まった時のように。悪意に晒され、虐げられ、それでも産声を上げたあの時のように。そして、自分らしさすらも捨てて挑んでボロボロになって帰ってきてまだ希望を捨てなかったあの時のように。

 

 

 

 実際ライブビューイング会場には、曲が始まっても黙って座っているだけの人だっていました。どんな鑑賞の仕方をするかなんて人それぞれ違うでしょう。でも、明らかに特定のグループ以外は興味なさそうにしている人だっていました。

 でも、そんな人達が気にならないぐらい、あの場所には舞台の上に声援を送る人たちがいました。必死だったと思います。私もそうでした。Aqoursの10人目として、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会部長として、だれよりも大きな声で応援しなきゃって思っていました。

 でも、そうやって興味なさそうにしている人たちにも、ラブライブ!の舞台に立つあの人たちが大好きだった時があるんですよね。だから、お目当てのグループが現れた時、周りに同じ反応をされたら辛いだろうなって、本人たちが一番わかっていると思います。複雑ですよね。

 

 複雑といえば。今回、特にμ's以来の参加の人にとって、少し話題になっていた話がありました。レギュエーションの話です。ウルトラオレンジ、通称UOは、昨今のライブでは禁止されることが多く、*1ラブライブ!フェスも例外ではありませんでした。

 『Snow halation』で恒例行事となっていただけに、このレギュエーションは物議を醸しましたね。

 だから、運営として、『Snow halation』を披露しないという選択肢もあったはずでした。産まなくてもいい議論は産まれないに越したことはありませんから。

 

 それでも、ラブライブ!はあの曲を披露することを選びました。終演後、心無い言葉が飛んでくるであろうことも分かっているのに、いや、分かっていたとしても、披露しなければならなかったのです。

なぜなら、

みんな、本当にありがとう!

私たち一生懸命歌います。

今のこの気持ちをありのままに

ダイスキを、ダイスキなまま、ダイスキって歌います!

絶対ライブ成功させるね!

アニメ2期 第9話『心のメロディ』

 ラブライブ!フェスは、その舞台を見つめるたくさんの人たちの、もしかしたら複雑でそしてどうしようもないほどになってしまった『ダイスキ』と決着をつける場だったからです。

 

 

「○○は大好きなんだけど」

 こういう言い回しをよく耳にします。その是非は置いておいて。その人には、確かにダイスキがありました。

 でも、そんなダイスキが、何かをダイスキになれない理由になってしまっていたんですよね。

 

 でも、そのダイスキは嘘じゃありませんし、絶対に消えることはありませんでした。なぜなら、ラブライブ!フェスの舞台の上で紡がれたのは、ラブライブ!愛する人間なら全員知っているはずの、『夢への一歩』と『ダイスキ』の物語だったからです。

 

 

 

 『Snow halation』は、μ'sのダイスキの象徴でした。そして、そうしたダイスキが産まれたのは、μ'sが夢に向かって走ってきたその物語の中でした。いや、そもそも、私たちはその夢を追いかける物語がダイスキだったはずです。

憧れを語る君の譲らない瞳が…ダイスキ!

 メドレーで披露されたのは、夢を追いかけていく彼女たちの『みんなで叶えた物語』でした。全部、彼女の夢を追いかけてきたストーリーを語るのに外すことはできません。

 私たちは、昔も今も、そんな夢を追いかけてきたラブライブ!がダイスキでした。

 

 

 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のパフォーマンスは、夢を追いかける『TOKIMEKI Runners』から始まり、そしてダイスキが咲いている『Love U my friend』で終わりました。そして、その中で披露されたソロ曲の数々。それも、一日目、上原歩夢ちゃんの『夢への一歩』から始まり、そして二日目。ダイスキを叫ぶ優木せつ菜さんの『CHASE!』に。

 先代2グループと違い、未だ物語が始まったばかりの彼女たち。それでも、そこには、私たちのよく知っているラブライブ!らしく、夢を追いかける事へのダイスキがありました。

 

 

 Saint SnowAqoursの物語の中でしか意味を持たなかった彼女たちは、HAKODATE UNIT CARNIVALで、CYaRon!、AZALEA、Guilty Kissの3ユニットと勝負する第4のユニットとして、彼女たちを主人公とした物語がスタートしたそうですね。今年は1stシングルも出るとか。私はそのライブに参加していないため、物語の機能としてしか彼女たちのことを知りませんでした。Saint Snowに関しては、私自身も、ある意味知らない側だった訳です。それでも、彼女たちは私たちに、彼女たちらしいラブライブ!を見せてくれましたね。

 『Snow halation』と同じく(これはさすがに意図してはいないでしょう)、彼女たちにも特別な曲がありました。本当は披露されるはずではなかった曲。HAKODATE UNIT CARNIVALでも披露されることはなく(リリース時期的にそれはそう)、Saint Snowというグループを見せるだけなら、一番彼女たちのグループらしさを持っている『SELF CONTROL!!』一曲でも問題なかったはずです。

 それでも、田野アサミさんは、「特別にもう一曲」語りました。そうして、意図してかそれとも偶然か、本来披露されることのなかった曲が披露されました。

 「諦めず信じ続けていれば夢はきっと叶う」。Saint Snowの物語、Saint Snowにとってのラブライブ!そのもの。『Believe again』です。

 

 サンシャイン!という作品のストーリーの中で、私たちはAqoursの10人目でした。主人公たちはまるで私たちの生き写しのようにか弱くて。それでも、輝きたいんだって叫ぶ彼女たちのストーリーに、他人事ではない何かを私は感じていました。

 元々は、そんなストーリーの中で産まれた『Believe again』という曲。何をBelieveするのか。あの場で語られることはなかったけれど、ライブを通じて伝わってくる彼女たち自身の歌に、重なるところがある人もいるんじゃないでしょうか。

 

 

 そしてAqoursの物語も、ステージの上で披露されました。彼女たちの道は、何度も何度も寄り道をして、躓いて、泥まみれになりながら我武者羅に走り抜けた道でしたね。

 ステージの上で披露されたのは、彼女たちの走ってきた道そのものではありませんでした。彼女たちの答えである『MIRAI TICKET』と『WATER BLUE NEW WORLD』しか提示されることはありませんでした。

 でも、そこには、彼女たちの道そのものを提示する以上に、彼女たちの走ってきた道らしさがありました。偉大な先代と比べられること、バトンを引き継がなければならないことを歌った曲だったり、ダイスキを素直に表に出せないことを歌った曲だったり。それは確かに、Aqoursの走ってきた道でした。我武者羅に夢を追いかけてきた道でした。

 

 そして、その道はどこに繋がったのでしょうか?

 Aqoursの最後の曲は、『君のこころは輝いてるかい?』でした。Aqoursが、始まりの時からずっと私たちに問い続けてきたその曲。サンシャイン!はずっとずっとこの問いと向き合ってきました。でも、ラブライブ!フェスの中でのこの曲は、

私の始まりは「ラブライブ!が好き」って気持ちだけだった!

 それで全てなんじゃないでしょうか。だって、Aqoursって、ダイスキな気持ちから始まってここまで輝いてきたんですから。

 

 

 

 私たちは、夢を追いかけるラブライブ!の物語がダイスキで、その物語をダイスキな気持ちやダイスキな人たちがダイスキでした。それが、ラブライブ!なんだと思います。

 それはいつまで経っても色褪せないだけのもの。今その想いがどう捻じ曲がってしまっていたとしても、でもその根本にあるのってそのダイスキって感情です。

 ラブライブ!フェスは、確かに、ダイスキになれなかった人たちがいた場所でもありました。でも、ラブライブ!は、そんな場所で、今までずっと叫び続けてきたダイスキを、何度も何度も叫び続けました。

 「スキのチカラ信じて」「ダイスキだったらダイジョウブ!」「道は不確かだけどスキだからできる」

 ずっとずっと叫び続けてきたその言葉を、今まで届かなかった人たちの目の前で。

 

 それは、プロジェクトラブライブ!の意地だと思います。だって、ラブライブ!がダイスキと向き合わなくてどうするのさ、って。だから、それは決着をつける時でした。マイナスの意味を持ったしまったダイスキたちに、プロジェクトラブライブ!のダイスキをぶつける闘い。

 

 

 

 そして、ラブライブ!は勝利しました。終演後。「◯◯良かった!やるじゃん!」って声をたくさん聴きました。2日目のLVに、私と一緒に何年か振りにラブライブ!に来てくれた友人は、「ラブライブ!凄いよ」って涙ながらに語っていました。

 確かに、披露された曲たちもパフォーマンスも素晴らしかったけど、きっと彼らの心を打ったのって、自分の胸の中にも確かに眠っていたダイスキだったと思うんです。

 

 あの場所にいた人たちって、その程度や期間はどうあれ、みんなラブライブ!がダイスキなんですよね。夢を追いかける彼女たち、その彼女たちと過ごした日々。μ'sやA-RISEからエネルギーを貰った事、AqoursSaint Snowから、ちょっとの気付きで世界は変わるんだって教えてもらった事、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会と一緒に夢を追いかけてきた事。

 そんなダイスキをみんなが持っていたから。

 あの日、最後にAqoursが出てきて、そしてみんなで叫んだ

 

「I live , I live LoveLive! days!!!」

 

  この言葉は、ラブライブ!フェスを象徴する説得力を持つような、そんな言葉になったんじゃないでしょうか。

 だって、昔も今もこれからも、私たちは夢とダイスキを歌うラブライブ!がダイスキだから。

*1:明るさの問題はともかく、液漏れのしやすさと、それに伴う健康被害、使い捨てであることからごみ処理が主に問題視されているそうです。